CUBIX GROUP
2013年06月29日
20:22
フランスのサルト県ル・マン市で行われる歴史と伝統のレース、世界三大レースのひとつである「ル・マン24時間」。
常設のブガッティ・サーキットと公道を合わせてコースが作られ、このルマンの期間はサルテサーキットとなります。
今年は第90回の記念大会でしたが、レースは予選から天気に翻弄され、死亡事故も起きる波乱のレースとなりました。
決勝はグリッド上に整列後、早くも雲行きが怪しくなり、波乱のスタートを予感させるような天候。
それどもグリッド上でスリックタイヤから、レインやインターミディへと変更するチームはありません。
「ん~このコンディションではスターティングドライバーは難しいなぁ・・・」と、Tweetとした10分後・・・・・
GTEクラスは、PRO、AMクラス共にASTONがトップタイム、しかしAMクラストップのAMR#95号車 Allan Simonsenが、
テアトルルージュでコントロールを失いガードレールに激しくヒット、大クラッシュとなってしまいました。
Allanは直ぐに救出されますが、その後ACOとチームより死亡が発表されました。
#95号車の後続からの車載映像をみましたが、テアトルルージュの手前のS字コーナーではクリップにつけずミス。
スリッピーな路面という事もあり、ちょっとフラつく場面もあります。 その後テアトルルージュを曲りきって、
緩く右に曲がりながら立ち上がりますが、あそこの場面ではアクセルは全開
最初は足回りが壊れたのか?とも思いましたが、コースアウト側のブルーに塗られたペイントにのり、滑ったようにみえます。
死亡事故というのは、不運が重なって起きたりするものですが、左に回りながら正面からガードに突っ込んでしまった。
ほぼTボーン状態だったんだろう・・・・あの衝突角度がわずか違っていただけでダメージは違っていたのに・・・・
この事故を含め、今回の大会は11回ものSAFETY CARが導入され、まさに天気に翻弄されたLe Mans となりました。
表彰式では、ACOのFrançois Fillon、AMR代表のDavid Richards が登壇、デンマーク国旗を掲げ、
今年の表彰式では、シャンパンファイトを行なわない事が発表されました。
ルマンへは、7回目の参戦となったベテラン・・・・Allan Simonsen 選手のご冥福をお祈りいたします。
R.I.P † Allan Simonsen
90回大会の総合優勝は、AUDI #2号車 Tom Kristensen、Loïc Duval、Allan McNish
日本のGTやJTCC、F3000などでキャリアを積んだトムクリは、9回目のルマン優勝、まさにレジェンドドライバー
F1のトヨタのドライバーであったMcNishは、3回目の優勝、日本で活躍したフランス人Duvalは、初優勝となった。
Duvalは、予選から速さを見せていて、プラクティスでテアトルルージュでコースアウトしマシンを壊したが、
今回#2号車優勝への貢献度は、非常に高かったと思う。 本当におめでとう・・・・
この3人は、いずれもトヨタ系、或いはトヨタのドライバーだった・・・・AUDI #1のロッテラーもトヨタ系のドライバー
こういった才能あるドライバーをみつけてくるのは、トヨタは上手いのかもしれない、
しかし、こういったヨーロッパのドライバーには、将来の選択がトヨタでは限られているのが現状ですね・・・
連覇を狙うAUDI #1号車は、序盤にジェネレーターの故障でPIT IN.。 40数分を失い、勝負権が無くなってしまいました。
そしてLMP2クラスは、#35 と #24のOAK Racing が1-2フィニッシュ。
正直なところそれほど有名なドライバーでもなく・・・しかしながらWECシリーズでは活躍している。
いずれもMORGAN-NISSANという体制ですが、LMP2クラスでは、今一番相性がいいシャーシとエンジンなのでしょう。
3位には、G-Drive Racing(SIGNATECH)のORECA03-NISSANがフィニッシュしましたが、
昨日の28日ACOの発表で、#26の燃料タンクの容量規定違反が見つかり、リザルトから除外されることになりました。
繰り上がったのは、#42 GREAVESから参戦した、Michale Krumm、Lucas Ordonez、Jann Mardenborough 組
終盤#26と#42の3位争いは非常に熾烈で、SAFETY CAR導入のタイミングで順位が入れ替わると言うものでした。
何と言っても、初出場ながらスターティングドライバーを担当したのは、Jann Mardenborough (SS左)、
昨年から一転して、EURO F3 で武者修行中の2011年のGT ACADEMY のヨーロッパでのウィナーだ。
昨年GT-Rでヨーロッパでデビューし、一躍脚光を浴びた、バリバリの新人ドライバー。
個人的には、あの難しい状況でのスタートは、Lucas Ordonezに任せるべきだと思いましたが、
Jann Mardenborough は、最後のスティントも担当する事になり、なかなか度胸もあるところを見せたドライビングだった。
この新人をサポートしたのが、LucasとMichael・・・・・予選では少し出遅れたが、この2人はさすがの堅実さの安定感です。
Michael Krummは、ベテランらしく淡々とドライビング、夜明け前のスティントでは3位を争い、盟友Lucas Luhrとバトル !!
お互い順位の入れ替えるバトルでしたが、最終的にLucas Luhrのリアサスペンションが壊れ、Michaelに軍配があがりました。
奥さんのKrumm 伊達公子選手も、現在全英でミラクルをみせていますが、
この2人のDNAを引き継ぐJRがいないのが、何とも残念なことですねぇ・・・・
そして夜が開け、Michael Krumm のスティントが終わり、Jannに交代して直ぐにJannがシケインでスピン !!
シケインに深く入りすぎてしまい(ショートカット)、縁石に乗ってそのままスピンしてしまいます。
あの瞬間「終わった !!」と思いましたが、バリアにヒットすることも無く、そのままコース復帰できた事はLUCKYでした。
1つ気になったのが、Jannのコーナリングでの首の傾き・・・昨年Lucasのチームメイトのマーチン・ブランドルの息子である
アレックス・ブランドルにも同じことをココで指摘しましたが、どうも気になる。 もうちょっと首を鍛えておく必要があると思います。
MichaelやLucasと比べても、コーナーでの首の傾きが大きすぎるように思いました。
GTEクラスは、今年50周年を迎えることになったPORSCHE。 今年WECでは一度も勝てていなかったPORSCHE
BOP変更も少しは追い風になったのか??・・・・ 今シーズンの初優勝を1-2という形で勝利しています。
PORSCHE AG TEAM MANTHEY という体制で挑んでいる今年のPORSCHE
MANTHEYは、ニュル24時間でも常に上位入賞する有力チーム、あまり大きく報道されていませんが、
今年のニュルでは、密かに1台のGTEマシンをニュル24時間に投入、92号車のレギュラー陣にLucas Luhrを加え、
ニュルで24時間を実戦でシュミレーションしていました。 ニュルではPORSCHE陣営最上位の7位フィニッシュ。
まさにPORSCHE50周年の今年のLe Mansを優勝で締めくくるべく、チームは周到な準備をしていたのです。
来年はLMP1クラスへワークス体制で復帰するPORSCHEですが、27日の木曜日に新たなドライバーを発表。
既に発表されているTimo Bernhard、Romain Dumasの2人のワークスドライバーに加え、
現在レベリオンからALMS・WECに参戦するNeel Jani 、そしてRed Bull Racing の Mark Webber が突然F1引退を発表し,
PORSCHEワークスに加わることとなりました。 まさに噂どうり名前のあがっていた2人が発表されましたね。
一方、創立100周年を勝利できなかったAMR、#97号車が3位入賞で意地を見せましたが、
ドライバーのAllan Simonsenが亡くなってしまい、AMRとしては、記録よりも記憶に残るレースとなってしまった・・・・
さて先週はLe Mans Weekという事もあり、改めてSLでのLe Mans Carを紹介しておきましょう。
BROOME ENGINEERING から発売されているこの「Le Mans SS」・・・・PEUGEOT 908だと思います。
昨年12月に発売され、2回に渡ってこのブログでもご紹介しているマシンです。
http://cubix.slmame.com/e1305070.html と http://cubix.slmame.com/e1305720.html
以前のものを読んでいただければ、内容はご理解いただけると思いますが、お店にはDEMO車両も用意されています。
BROOME ENGINEERING DEMO車でのサーキット走行は↓ ↓こちらから
http://maps.secondlife.com/secondlife/Borderland/185/112/1502
BROOME ENGINEERING のMARKET PLACEは↓ ↓こちらから
https://marketplace.secondlife.com/p/Le-Mans-SS/4307400
次には、Horizont MotorSport から発売されているのHorizont Storm P1というマシン。 TS-030 HYBRIDですね
こちらの以前の記事を読んでいただければ、仕様がわかると思います。
そして、同じくHorizont Motorsportから発売されたばかりのルマンカー”Tornade” AUDIのLe Mansカー
これは先月ご紹介したばかりなので、まだ記憶にも新しいと思います。
HORIZONTさんは、まだお店が無いようなので、マーケットプレイスをご案内しておきます。
単色カラーでの販売、そしてFAT PACKもありますので、よくご検討されてくださいね・・・
さてさて、こちらは以前あったZMO Racingさんのクーペタイプではない、Le Mansカー
アルミ剥き出し感が、何ともいえない感じですが、既にお店は無くなっており、確かMPでは販売していたような・・・・
探してみたんですが、もうすでにMPにおいても、取り扱いは無いようです。
たしか「暫くゆっくり過ごす・・・」と言って、最後のご挨拶を交わした記憶がありますが、また復活を願うばかりです。
さて今日最後にご覧いただくのは、先週Le Mansで発表された来年GARAGE56の枠で出場するNISSANのLe Mansカー
NISSAN リーフのリチウムイオンバッテリー技術を活用して、300km以上で走行することも可能だそうだ。
どのように24時間を走りきるのかは、まだ自分には理解できませんが、昨年出田 翼(DELTA WING)でGARAGE 56枠
で参戦したNISSAN・・・・・ 昨年参戦した出田 翼を更に進化させ、クーペスタイルでの挑戦となります。
私の勝手な想像での参戦体制予想は、大きく外れ・・・まさか再びこのマシンで来るとは・・・・ww
元々このマシンをデザインしたBEN BOWLBYは、新たにNISSAN MOTORSPORT INNOVATION のDIRECTORに就任。
彼の元でこのプロジェクトが進んでいくことになります。 すでにMICHELINともパートナーシップの契約を終えています。
将来的なNISSANのLMP1クラス復帰を目指す上で、この技術をどのように活かすことができるのか?
ハイブリッドではなく、ゼロエミッションのマシンがいよいよ来年Le Mansに参戦する。
あれから1年、SLでは誰もこの出田 翼を製作しようとしないのは、非常に残念な事ですね・・・
Le Mansで久しぶりに死亡事故が起きてしまった・・・・
ちょっと前に起きた鈴鹿でのフェラーリレーシングデイズでの事故・・・・・
先月も日本人ライダーの松下ヨシナリサンが、マン島TTレースで亡くなったばかりだ・・・・
そしてアクシデントに関連してマーシャルが亡くなったり、怪我をしたり、例年に無くちょっといや~な感じ・・・・
気をつけて・・・・と言っても、こればっかりはねぇ・・・・なんとも複雑です。皆さんも公道でのクルマの運転には、十分ご注意下さい。
さて今週は、ポールリカールでBLANCPAIN シリーズ開催されます。 ストレートも長くGT-Rの活躍に期待したいです。
今回参戦のマシンのゼッケンには、すべてAllan Simonsenの名前が刻まれるそうです。
そして梅雨もあと少しで終わり、あの暑い夏がやってきます。 それでは皆さん、良い週末をお過ごし下さい。