2010年08月21日
AZUSA③ 1999ル・マン編
CUBIX RACING より
本日も "AZUSA" part3
1999 ル・マン編を
お届けしましょう
本日も "AZUSA" part3
1999 ル・マン編を
お届けしましょう
CLK-GTRの発展型CLK-LMは、5リットルV型8気筒に変更され、ラジエターもフロントからサイドへ移されました。
その為CLK-GTRと比べボンネットが低く薄くなっている所が特徴です。
また全体の設計が改められ、車体全体が低く、薄さが一際強調されたスタイルとなり、
CLK-GTR同様GT1ホモロゲーション取得用のロードバージョンが作られますが、市販はされませんでした。
98年のル・マンはメルセデスCLK-LMはまったくいい所がなく、全車リタイヤという散々な結果に終わります。
ロードカーの製作が必要だったGT1規定のマシン製作ははこれが最後で、
翌99年はLM GTP規定の完全なるプロトタイプレーシングカー、CLRに発展することとなります。
99年のCLRはAMGの5.8リッターV8・NAエンジンを搭載し、
ボディはCLK-LM譲りのロングテールやメッキグリルなどの特徴を残しつつ、空力を徹底的に重視し、
限界まで低く設計され、フロントはCLルックから次期市販モデルのSベースの車をモチーフにしたデザインとなりました。
この年ル・マンには3台がエントリーされますが、ル・マンに持ち込まれたCLRは、
その強烈な印象と洗練されたスタイルにより優勝候補マシンの一角として期待されることとなります。
しかし、予備予選では関節部の強度不足が原因でサスペンションが破損するアクシデントが起こり、
予選2日目においてはマーク・ウェバーが搭乗する4号車が、ミュルサンヌとインディアナポリスの間で
突如フロントから浮き上がり宙に浮き上がる事故が起こります。 宙を舞った4号車はアスファルトに叩きつけられ、
幸いにもウェバーは無事でしたが、CLRは信頼性に疑問を持たれることとなります。
CLRは修復され、決勝日朝のウォームアップに臨みます。ダウンフォースを増すよう改良を施したにも関わらず、
またも4号車がミュルサンヌ手前で舞い上がります。
屋根から仰向けにアスファルトに叩きつけられたマシンは大破し修復不可能となり、
この二度目の事故でウェバーは膝を負傷、そのまま決勝出走を断念する事となります。
それでもメルセデスは残る2台を決勝に出走させることを決断します。対応策として、
フロントに更なる離陸対策として左右に2枚のカナードを装備しますが、
付け焼刃的な対策で問題が解消できる物でなかった事を実証する三度目のアクシデントがメルセデスチームを襲う事に・・・・
決勝レースの76周目、ユノディエールと並んでコースの中でも最高速が出るエリアでもある、
インディアナポリスのコーナー手前の直線区間で、TS020を追っていた3位走行中の5号車が、
4号車と同じように舞い上がり、コース脇の林に落下する大事故が発生してしまいます。
TS010のスリップにはいっていた、ピーター・ダンブレックがドライブするCLR5号車が、
マシンのフロントの下に入ったエアーが消化しきれなくなり、
そのため車体下のエアーがたまり一気に車体が持ち上がってしまうという
”ポーポイズ現象”で大事故となってしまいます。
その衝撃の映像をご覧ください。 1’33からが注目です
この事故の様子はTV中継などを介して世界中に配信され、大きな衝撃を与えます。
この事故は、市販車であるAクラスやMクラスにおける欠陥や品質の問題と並んで、
メルセデスのブランドイメージの低下に拍車をかけたともいわれています。
この中継の中で、フロント部分が細かく上下するピッチングについて、
解説のカーデザイナー由良卓也氏が数回にわたって指摘していましたが、
まさに最悪の形となってその指摘が当たってしまったのは残念なことです。
幸いドライバーは無事であった事が救いでした。 事故後、メルセデス・ベンツはル・マン24時間
レースから撤退、現在に至るまで復帰していません。
それでは皆さん よい週末を
CUBIX RACING / kaz Galtier
Posted by CUBIX GROUP at 18:05
│CUBIX RACING
Comment
10年位前にこんなことがあったんですね!
おっそろし~動画でしたぁ・・・
でもでもマシンは説明のとうり、フロントがかなり薄くなってCLK-GTRよりますますかっこよくなってます
でもやっぱり、カッコだけじゃだめなんですね
おっそろし~動画でしたぁ・・・
でもでもマシンは説明のとうり、フロントがかなり薄くなってCLK-GTRよりますますかっこよくなってます
でもやっぱり、カッコだけじゃだめなんですね
Posted by クルマ好き元ヤン㊛ at 2010年08月25日 20:49
レースでは何が起こるか分かりませんね! レーシングマシンのアンダーパネルは、今フラットボトムという構造になっていますですから一旦あのように空気があたってしまうと、もうあのように舞い上がってしまうしかありません。このマシンは、明らかにエアロダイナミクスの失敗ですね kaz Galtier
Posted by CUBIX GROUP at 2010年08月27日 13:09
Suepiror thinking demonstrated above. Thanks!
Posted by Addy at 2012年01月22日 18:35